大学職員への転職活動では志望動機についてさまざまな角度から質問されます。ですが、大学職員の仕事内容がよく分からずエントリーシートの段階で「志望動機が書けない」と悩むことがあります。
面接官は書類選考で提出されたエントリーシートをもとに選考を行うので転職希望者は明確な志望動機を打ち出して自分をアピールしなければいけません。
- 志望動機のために大学分析をするけど難しい
- 志望動機に書く内容がわからない…
- 全体的にぼんやりしてしまう
この記事では、就活生時代に50社以上の選考を受け、累計30名以上からOB訪問を受ける現役の大学職員が、転職希望者に行ったES添削の内容を公開しています。
結論、大学職員の志望動機を考えるためには大学分析だけでなく自己分析が重要です。
大学職員への転職に向けて添削したESについて
今回、添削したエントリーシート(ES)は、大学職員に転職したい学校教諭の方が作成したESです。
社会人の転職として、前職の経験を記載しながら、「相談者さんだから実現できるやりたいこと」を引き出すことを意識しながら添削しました。
相談者さんがES作成で困っていたこと
経験したことのない大学職員という仕事に転職するために、相談者さんは以下のことに困っていました。
- 志望動機がふわっとしている
- 自己紹介には何を書いたらいいかわからない
「志望動機が上手く書けない」という悩みは、大学職員に就職したい方あるあるです。
志望動機や自己紹介が上手く書けない原因は、自己分析が不十分だからです。
自己分析を頑張っているけれど、まだ浅かったので、今回は深掘りしながら添削しました。
エントリーシートを提出する大学について
添削したエントリーシート(ES)の提出先は、関東圏にキャンパスを構え、学部だけでなく付属校も運営する総合大学※1です。
※1相談者さんの選考活動に配慮して大学名は伏せています。
学生数(2022年5月1日時点) | 10,000人程度 |
学生の男女比 | 男性4割 女性6割 |
国際的な取り組み | 国際寮完備・27か国から受入れ |
大学の歴史 | 創立100年以上 |
教職員合計 | 1,400人 |
実際に添削したESを紹介
現役の大学職員が実際に添削したエントリーシート(ES)は次のとおりです。
全体的によく書けていましたが、抽象的な部分が多かったので、直接、話を聞きながら添削をすすめました。
- 赤字…文末表現を中心に添削で修正した部分
- ①網掛け部分…相談者へのコメント
入職後は、義務教育課程との連携を深め、早期からの囲い込みを行い、安定した学生募集を①実現したいです。
目標実現のために、「教員が実現したいことをサポート」し、「関係機関との調整役」になり、教育だけでなく、様々な知識や経験を兼ね備えた②大学職員に自分がなる必要があると考えています。
そのためには、関係する人と円滑に仕事を進めるために「コミュニケーション能力」、多くの人を巻き込みながら仕事をする「マネジメント力」、法律や財務に関する「幅広い知識と経験」を鍛える必要があります。
日々の業務の中で、③目標を達成できるように多くの部署で経験を積み、アドミニストレータとして活躍したいです。
※相談者さんの選考活動に配慮し、一部文言を変更しています。
- 全体的に「やりたいこと」の記述が多く、理由に関する記載が少ないです。
- 大学職員の役割とは何でしょうか?面接で聞かれるので、あなたの言葉で説明できるようにしましょう。
- あなたらしいエピソードを添えるとさらに良くなります。「再現性」を意識して書いてみましょう。
それぞれのコメントをした意図を順番に解説するよ!
ES添削①全体的に「やりたいこと」の記述だけだと抽象的になる
エントリーシート(ES)のテーマが「入職後にやりたいこと」なので、あなたが実現したいことを中心に書いていきます。
しかし、ESでこの質問をする意図は、あなたの強みや経験をどうやって発揮するのかを確認することです。
やりたいことを軸に次の方法で深掘りしてみましょう。
- まずは、やりたいことを決める
- なぜ、やりたいのかを考える
- なぜ、やりたいと思ったのか考える
- それはあなたでないとできない理由を探す
あなたが、大学職員になってやりたいと思うことには、これまでの経験や感じたことが大きく影響しているはずです。
採用担当者が1,000枚以上のESを見ていることも珍しくなく、似たような「やりたいこと」をたくさん見ています。
その中で、面接に進むためには「自分だから○○をやりたい!」とアピールすることで、採用担当者が「ここを詳しく聞きたい」と思えば面接に呼ばれるわけです。
ES添削②大学職員の役割を理解して面接官が求める答えを考えよう
エントリーシート(ES)で大学職員に必要な能力を書いていたので、さらに説得力を増すために大学職員の役割を理解しておきましょう。
- 大学職員の役割は○○と考える
- 役割を果たすために○○な能力が必要になる
- 能力を養うためには○○を行う必要がある
大学職員にはどんな役割が求められるか?という点は、面接でも質問されます。
エントリーシートや面接において、軸になる「大学職員の役割」について自分なりの考えをもっていると話の内容に一貫性があり説得力が増します。
大学職員の仕事内容をまとめた以下の記事を参考に、自分なりの「大学職員の役割」を見つけましょう。
添削③エントリーシートには自分の経験を書こう
エントリーシート(ES)を通じて、採用担当者の方に「面接で話を聞きたい!」と思われるためにはどうしたらいいのでしょうか?それは「自分自身の経験を交えてESを書く」ことです。
大学職員の選考では、「入職後に活躍できそうか?」という視点で選考され、採用担当者が入職後の活躍を判断するために見ているポイントは「再現性」です。
自分の経験を書くことで、自分の強みや着眼点を交えた主張をすることができ、「この人だから○○をやりたいんだな」と納得感を提供することに繋がります。
- ~の経験から~と考える
- ~で得た学びを活かして
- ~で同じ失敗を繰り返さないよう
自分の経験を踏まえて志望理由を考えるために「ゼミを頑張った就活生のガクチカ添削」記事が役立ちます。以下の記事ではエントリーシートの添削を通じて、これまでの頑張りがなぜ大学職員になって活きるのか?という点を考えるための内容になっています。
大学職員のESを書くときに気をつけるポイント
大学職員のエントリーシート(ES)を書く際には、自分らしさを必ず盛り込みましょう。よくある失敗例として、質問項目の内容だけを淡々と書いてしまうのはダメなESです。
採用担当者は、あなたのことを詳しく知らないので、ESを通じて「自分は○○な人で、○○という強みがあるから~をやりたい」と人柄が伝わるように書きましょう。
面接官に自分の人柄や強みをアピールするためには事前に自己PRを考えておく必要があります。以下の記事ではアルバイト経験を活かした就活生の自己PR添削について公開しているのでご自身の経験と照らしながら参考にしてください。
ESでは詳しい内容まで書かずに内容を端的に書こう!
ESでは、字数制限を設けていることが多いので、当時の状況や心境などを細かく書くと文字数が足りなくなります。
ESに書ききれなかった内容は面接の場で説明すればよいので、あなたが伝えたい内容を端的に盛り込むことを意識しましょう。
まとめ
大学職員のエントリーシートでは、「志望動機が上手く書けない」という相談をたくさんもらいます。
志望動機を考える際は、次の手順で深掘りしてください。
- まずは、やりたいことを決める
- なぜ、やりたいのかを考える
- なぜ、やりたいと思ったのか考える
- それはあなたでないとできない理由を探す
やりたいことが詳しく明確になってくると、志望動機を考えやすくなります。エントリーシート(ES)にも細かなテクニックはありますが、大切なことは自分の言葉で伝えたい内容を書くことです。
書類選考(ES)の通過が目標ではなく、その後の面接を突破して大学職員に就職することが目標だと思います。
最終面接の通過までを逆算すると、時間はかかっても「最後は自分で考える」ことが欠かせないため、「~と書きましょう」という代わりに書くような添削はしていませんが、一緒に内容を考えたり、話を聞きながら「こんな書き方もできる」というアドバイスはできます。
もし、就活や転職活動で煮詰まったり悩んでいるなら、現役大学職員によるES添削・オンライン相談(無料)を活用してください。
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