大学職員になるための就活・転職では、エントリーシート(ES)の提出が必要になります。
志望理由や自己PRを中心に質問されるエントリーシート(ES)は練習をしなければ上手く書けません。
大学職員になるためには、どうやってエントリーシート(ES)書けばいいのでしょうか?
- 民間企業と大学職員の違いってなに?
- 大学が求めるESってどんな内容?
- 大学職員が書いた例文をみたい!
どれだけ面接対策をしても、書類選考(ES)を通過することができなければ、面接に進むことができません。
今回は、現役の大学職員が実際に書いた4つのエントリーシート(ES)例文をつかって「大学職員になるためのESの書き方」を解説します。
結論、大学職員のESは「相手が求めることを結論から書くこと」で採用担当者から読まれやすくなります!
- 大学職員が書いた例文がわかる
- エントリーシートの書き方がわかる
- 採用担当者が見ているポイントがわかる
大学職員のエントリーシートで聞かれる内容は決まっている

エントリーシート(ES)は簡単に書けるだろうと思いがちですが、いざ書いてみると難しいです。
- 就活生は何社もESを書かなければいけない
- 仕事を続けながらの転職は時間があまりとれない
忙しい中で難しいエントリーシート(ES)を書くためには、少しずつ書き進めながら積み重ねる必要があります。
あらかじめ設問ごとに300字~500字程度のストック文章を用意して、ESの質問事項に当てはめながら作成しましょう。
大学職員の選考エントリーシートでよく質問される項目は次の4つです。
- 学生時代にがんばったこと
- 自己PR
- あなたの特技・人柄について
- 入職後にやりたいこと
エントリーシートを書く際は、提出する大学の特徴や求められる能力をしっかりとイメージしながら書くことが重要です。
大学職員に求められる能力は、次のとおりです。
- 人と交渉して調整する力
- 既存の枠組みにとらわれない挑戦する力
- 正確に素早くこなす力
書類選考を行う採用担当者は、大学職員として活躍するために必要な能力、スキルがあるかを判断するためにエントリーシート(ES)の提出を求めています。
しっかりと「相手に求められる能力」を意識しながらエントリーシートを書いていきましょう。
大学職員のES項目「学生時代にがんばったこと(ガクチカ)」
あなたは、「学チカ」(ガクチカ)というワードを聞いたことがありますか?
学チカとは「学生時代に力をいれて頑張ったこと」の略語で、就活略語のひとつです。
大学職員のエントリーシートで必ず質問される「学生時代にがんばったこと」について、採用担当者はどうしてこの質問をしているのでしょうか?
答えは、「あなた自身の考え方・行動を深く知るため」です。
書類選考を通過すると、面接では「学生時代にがんばったこと」の深掘りとして、「どうして取り組みをしようと思ったのか?」と質問されます。
エントリーシートでは、「頑張ったこと」だけでなく、「取り組みの理由や背景」なども考えたうえで書いていきましょう。

考え方 > 行動 > 結果 すべて繋がってるよ!
大学職員が書いたエントリーシート(ES)の参考例文「ガクチカ」
それでは、大学職員モモさんのエントリーシートを参考例として見てみましょう。
私が学生時代に頑張ったことは「児童館のボランティア活動」です。私は子供が大好きで、大学1年生の頃から児童館でボランティア活動をしています。児童館のボランティア活動は非常に楽しいものですが、「児童が話を聞いてくれない」時は非常に困りました。最初は、児童の正面に座って話をしようとしましたが、全く見向きにされませんでした。悩む中で私は「児童には児童の都合がある」ことに気が付きました。毎日、お迎えに来る親御さんの表情を見ていると、親御さんの気持ちの浮き沈みや疲れ具合などが分かるようになりました。「話を聞いてくれないこの子は児童館の外で気になることがあるのかも」と想像するようになり、いつも以上に親御さんと話をする回数を増やしました。この経験から、私は「目の前で起きていることだけがすべてではない」ということを学びました。今後も、相手の背景まで想像を働かせながら困っている人に手を差し伸べていきたいです。【400文字】
あなたが大学の採用担当者だったら、エントリーシート(ES)を読んで大学職員モモさんの人柄が想像つきますか?
文章を読んだだけで「○○な人だろう」と相手に想像してもらえるエントリーシート(ES)を目指しましょう。
採用担当者が気になった部分は、次の面接で質問してくれます。



「人と関わった経験」が盛り込まれているね!
大学職員モモさんのエントリーシートでは、大学職員の採用面接でよく聞かれる質問「自分と異なる相手とどのように過ごしてきたか」を意識した内容になっています。
自身の体験談に基づくエピソードで「なぜ、このような行動をとったのか?」がよくわかる内容ですね。
このエントリーシートを読んだ採用担当者は、モモさんを面接に呼んで質問したくなります。
大学職員のES項目「自己PR」


あなたは「自分をアピールすること」が得意ですか?
多くの日本人は、自分を他人にアピールすることが苦手だといわれています。
東洋経済の記事によると、「自分のコミュニケーションに自信がない」という日本人は世代を問わず全体の過半数を超えているとのことです。(引用:東洋経済より)
多くの就活生や転職者が「自己PR」を苦手だと感じている
エントリーシート(ES)や面接では、面接官が「あなたの魅力を教えてほしい」と求めている状況なので、積極的に応えていく必要があります。
人前で自分について話すことが苦手でも、エントリーシート(ES)の文章なら事前に準備することができます。
文章で自分をPRできない人が、面接でいきなり自分をアピールすることはできません。
大学職員は文章力が必要になる仕事なので、エントリーシート(ES)はしっかり考えて準備しましょう。



長所と短所を組み合わせて自己PRしよう!
大学職員が書いたエントリーシート(ES)の参考例文「自己PR」
それでは、大学職員トモさんのエントリーシートを参考例として見てみましょう。
私は「成功するまで続ける」負けず嫌いな人間です。幼少期からサッカーをやっていたのですが、試合中にどのようにすれば相手のボールをカットして奪うことができるか、ということを突き詰めました。ボールをキープする相手に何度も繰り返し向かうことで、一瞬の重心移動や目線のクセなど、コツをつかめるようになりました。しかしながら、ただ、やみくもに相手に突っ込むと、ボールを奪うことができないだけでなく、自分たちの守りが疎かになりピンチを招くことを痛感しました。「深く考える前に行動してしまう」ということは私の弱みです。これからの社会人生活では挑戦すべき場所と慎重な判断が伴う場所の境界を見極めて、私の長所と短所を上手くコントロールしていきたいです。相手ボールを奪うことは、ピンチをチャンスに変え、試合の流れを大きく変えることに繋がります。この経験を社会人生活でも再現できるよう新しい仲間と一緒に協働したいと思います。【400文字】
あなたが大学の採用担当者だったら、大学職員トモさんが職場で活躍するイメージができると思います。
エントリーシート(ES)や面接では、応募者の頑張ったことや自己PRを通じて、入職後の再現性を判断しています。
あなたの考え方と行動を説明して、「大学職員になっても活躍できる」と面接官に思ってもらえるようにしましょう。



挑戦する力をアピールしているね!
大学職員トモさんのエントリーシート(ES)では、大学職員の採用面接でよく聞かれる質問「前向きに挑戦することができるか」を意識した内容になっています。
強みだけでなく、弱みもしっかり理解したうえで、対策を講じながら強みを最大限に発揮しようとする姿勢を感じ取ることができます。
面接では、エントリーシート(ES)に書ききれなかった取り組みの背景や考え方についてアピールしましょう。
大学職員のES項目「あなたの特技」
エントリーシート(ES)を通じてあなたのことを採用担当者に伝えるときに、考え方だけでなく人柄を知るための質問があります。
人柄って言われても、どう伝えたらいいか分からない…
そんな時は、得意なことや特技という切り口で考えてみましょう。
人柄の伝え方が難しい原因は伝える内容の定義があいまいだからです。
得意なことにはあなたなりのエピソードがありますし、それに伴う行動もあるはずです。
得意なことが思い浮かばないなら、自己分析がまだ足りてません。
案外、得意なことは自分よりも他者の方が良く分かるものです。
友人や家族に「私の得意なことってなんだろう?」と質問してみましょう。



特技であなたらしさをアピールしよう
大学職員が書いたエントリーシート(ES)の参考例文「あなたの特技・人柄」
それでは、大学職員サキさんのエントリーシート(ES)を参考例として見てみましょう。
私の特技は「要点を早く掴むこと」です。親の仕事の関係から幼少期は転校することが多く、小学生の頃はいくつもの小学校を転々としていました。地域よってルールが異なり、クラスメイトも一度にたくさんの人が話しかけてくれるため、素早く情報を整理しておく必要がありました。おかげで、「相手は何を私に伝えたいのか」を意識することで、相手の話の要点を要領よく掴み、頭に定着させることができるようになりました。この特技は、私の強みである人と臆することなく話ができることを支える力だと感じています。【238字】
大学職員サキさんのエントリーシート(ES)は250字以内という少ない文字数制限のなかで、サキさんの人柄と特技がよくわかる内容になっています。
具体的な実体験に基づくことで「特技が身につく過程」が相手に伝わりやすくなります。



これまでの苦労や頑張りが伝わるね!
大学職員サキさんのエントリーシート(ES)では、特技というテーマを切り口にサキさんのこれまでの経験や強みの根幹にある要素が書かれています。
あなた自身の特技の中から、大学職員の採用に関係性のある特技を選択して、好印象を抱かれるエントリーシート(ES)を目指しましょう。
大学職員のES項目「入職後にやりたいこと」
大学職員の採用面接では、あなたの人柄に関する質問に加えて、「大学職員としてやりたいこと」について質問されます。
面接で聞かれることはエントリーシート(ES)の段階から質問されるので、自分の考えをまとめてみましょう。



大学への恩返しだけではダメだよ!
大学職員が書いたエントリーシート(ES)の参考例文「入職後にやりたいこと」
それでは、大学職員モモさんのエントリーシート(ES)を参考例に見てみましょう。
私は、「人と人の交流を生み出して新たな価値を生み出す」仕事をしたいです。これは、私が学生時代に力をいれた取り組みと繋がりますが、人にはそれぞれ背景や事情があります。このことを理解してから、相手の状況を考えて行動することで人との衝突が減っただけでなく、今まで、止まっていた物事が一気に前進するきっかけになることが多くありました。この経験は、多くの人々が集まる大学という環境でこそ生かすことができると思っています。私の考え方を必要としてくれている人だけでなく、他の課題や挑戦についても、私以外に経験や知恵の人たちを繋いでいくことで新たな価値を生み出すことができると確信しています。【288字】
「なぜこの仕事をしたいのか」という部分が、大学職員モモさんの「学生時代にがんばったこと」と結びついて、納得感があります。
面接の場で、大学職員モモさんの「学生時代にがんばったこと」をさらに詳しく聞きたくなるので、書類選考(ES)を通過させて面接に進むでしょう。



ESに一貫性があると説得力が増す!
エントリーシート(ES)には文字数制限があるので、さらに詳しい行動の動機などについては、面接の場で面接官から質問されます。
無理してエントリーシート(ES)にすべてを書こうとせず、1度読んだだけで内容がわかる文章を心がけましょう。
大学職員のエントリーシート(ES)の書き方
エントリーシート(ES)を書きはじめた頃は、初めての取り組みということもあり、なかなかうまく書けません。
結論、エントリーシートを書く回数が増えるごとに、洗練されて上達するものです。
当記事ライターの現役大学職員はこれまで30名以上の就活生からOB訪問を受け、エントリーシート(ES)添削を行いましたが、最初から上手く書ける人はいません。
エントリーシート(ES)である程度、自分の書く内容や型が決まるまでは「書いては直す」を繰り返しましょう。
しかしながら、就活生や仕事をしながら転職活動をする社会人には、たくさんエントリーシート(ES)を書くだけの時間がないというのが本音のところです。
相手に伝わるエントリーシート(ES)を書くための方法を意識することで、グッと上達スピードをあげることができます。
エントリーシート(ES)を書くときは、次の3つを意識しましょう。
- 結論から先に書く
- なぜそう思うのか理由を散りばめる
- 途中で声に出して読んでみる
エントリーシート(ES)は結論から書く
応募者の多い大学によっては採用担当者がエントリーシート(ES)を1,000枚以上見ることになります。
そんな中で就活生や転職活動中の方が一番避けるべきことは、1回読んだだけでは、理解できないエントリーシートを書くことです。
1回読んで理解できないESは落ちる
採用担当者が1回読んで理解できない場合、何度も読み直しす時間はないため書類選考で落ちます。
一度きりのチャンスを掴めるように、自分の伝えたいことや話の結論を文章の冒頭に書いて、分かりやすい文章を心がけましょう。
エントリーシート(ES)には理由も書く
エントリーシート(ES)に納得感を持たせるためには主張だけでなく、理由を書きましょう。
- 「~したいです。」
- 「~と思います。」
と言い切るだけでなく、「~だから~と思います。」など、なぜ自分がそう思ったのかを記載することが大事です。
こと細かに理由を書くとエントリーシート(ES)の文字数が埋まってしまうので、簡潔に理由を書きましょう。
さらに詳しい内容や背景については、面接の場で話すことができます。
声にだしてエントリーシート(ES)を読もう


エントリーシート(ES)を書くときは、無意識のうちに頭の中で音読しながら文章を構成しています。
- アイデアが浮かばない
- 煮詰まった…
という時には一度、声に出して読んでみましょう。
人間は文字を読むときに頭の中で声に出して読んでいます。
声に出して読んだときに、
- スラスラ読めない
- 内容が頭に入ってこない
という場合はエントリーシート(ES)の構成や内容が上手く書けていない可能性が高いです。
声に出して読むことで整理できる
声に出して読む作業は、集中して筆が走ったエントリーシート(ES)を見返すときに有効です。
書くことに集中していると、誤字脱字があったり、重複表現があったりするものです。
エントリーシート(ES)の誤字脱字は絶対NGなので、必ずチェックするようにしましょう。
大学職員の選考でエントリーシート(ES)が重要なワケ
大学職員の選考では、「入職後に活躍するイメージができるか」という観点を見られます。
大学職員の仕事は事務的な仕事もあるので、文章作成の基礎や論理性が備わっているかをエントリーシート(ES)で確認します。
大学職員にとって、文章作成能力は信頼の土台になると言えるので、エントリーシート(ES)にはしっかり時間をかけましょう。
わかりやすい文章力は信頼につながる
エントリーシート(ES)では、どれだけ大学職員の仕事について事前に調べているかを確認しています。
正解のない課題に対してどのように下調べをしてアプローチするのか、ということは入職後の仕事のやり方に直結します。
当然、大学職員に求められるスキルがあるかどうかエントリーシート(ES)だけでなく、面接でもさらに深く質問されます。
しっかりと事前準備の段階で、大学職員の仕事を理解して、必要なスキルを把握しておきましょう。
大学職員への就職・転職を目指すうえで、事前の情報収集は大きなカギを握ります。
ぶっつけ本番では絶対に成功しません。
まとめ
エントリーシート(ES)に限らず、大学職員の選考は事前に準備できることがたくさんあります。
大学職員に求められる能力の中で、
- いまの自分に備わっている要素はどれか?
- 足りないところはどこなのか?
という自己分析をしておくことで、事前に集めた知識や情報と結びつけることができます。
様々な情報を見ることで、結局、何をしたらいいのか?と混乱することもありますが、「考えすぎず、まずはしっかりと手を動かすこと」も重要です。
悩んでいる前に、まずはエントリーシート(ES)を書きながら行動しましょう。



走りながら軌道修正することが大切!
初めての就職活動や転職活動で、大学職員というあまり知られていない職業を目指すのであれば、うまく準備が進まないのも当然です。
- エントリーシートの書き方がわからない
- まずは何から始めたらいいのだろう?
- 自分には自信をもって語れることが無い…
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皆さんのエントリーシートが無事に書類選考突破へとつながりますように!
さいごまでお読みいただきありがとうございます。