転職活動はどのように始めたらいいのか不安に感じる方が多い中で、大学業界への転職の場合は周りに質問できる大学職員がいることは珍しく分からないことばかりです。
大学職員という職業は世間で知る人ぞ知る仕事のため、現役の大学職員に質問しない限りどのような方法で転職活動を行うのか、転職の際に意識するポイントを知ることができません。
この記事では現役の大学職員がこれまで30名以上の転職希望者から受けた相談内容をもとに転職を進める手順、おすすめの転職サイト、年代ごとに求められる能力について紹介します。
この記事を読むと大学職員に転職するためにやること6つを順番に理解することができ、大学職員の転職求人が掲載されている転職サイトがわかります。「わからない」を解消して大学職員になるための転職活動を始めてみましょう。
- 大学職員の求人は一部の転職サイト・エージェントに集中的に掲載されている
- 大学職員の求人には掲載が多い時期と少ない時期がある
- 転職エージェントを活用して面倒を解消する
大学職員への転職は6つの順番で進める
大学職員に転職する場合も民間企業の転職と同じように転職サイトから求人に応募して、応募書類を提出する必要があります。求人に応募したら書類選考の通過後に面接を行い、通過すれば内定となります。
まずは大学職員に転職するための手順を理解して転職活動をすすめましょう。
内容 | おすすめ対策方法 |
---|---|
1.自己分析 | リクナビNEXT「グッドポイント診断」 |
2.転職サイトに登録して求人を探す | 大学職員の求人があるサイトに登録 |
3.応募書類の作成 | テンプレートを参考に経歴をまとめる |
4.求人に応募する | 自分で応募 or エージェントが代行 |
5.面接・年収交渉 | 年収交渉はエージェントに依頼 |
6.退職手続き | 自分手続き or 退職代行サービス |
自己分析で転職したい理由を明確にしよう
大学職員が働く大学業界は大学教員や学生、卒業生など幅広い人々と関わりながら仕事をする業界です。大学職員にはさまざまな背景や考え方の人とコミュニケーションを取ることが求められ、書類選考や面接では転職希望者の人柄を重視した選考が行われます。
自己分析をして自分の強みや弱みを明確にした志望理由を言語化しましょう。自己分析を行うことで面接官にあなたの人柄が伝わりやすくなります。自己分析のやり方が分からなかったり、煮詰まってしまう場合はリクナビNEXTの自己分析ツール「グッドポイント診断」(無料)を利用しましょう。
忙しい時期に転職活動をしていると自己分析の時間がなかなか取れないことがあります。グッドポイント診断なら約30分で本格的な自己分析ができるので効率的に転職活動を進めたい方におすすめです。
グッドポイント診断は求人応募の際に添付できるから効率的!
親密性 | 現実思考 | 慎重性 |
冷静沈着 | 自己信頼 | 俊敏性 |
受容性 | バランス | 継続力 |
決断力 | 社交性 | 挑戦心 |
悠然 | 高揚性 | 感受性 |
柔軟性 | 自立 | 独創性 |
\ 公式サイトに移動します /
転職サイトに登録して大学職員の求人を探す
大学職員に転職するために大切なのが求人探しです。民間企業の場合は社員を採用するための広告費等を売上や利益から計上しますが、大学業界の場合、売上に該当するのは学納金(学費)や補助金が多くを占めるため限られた予算で採用活動を行います。
そのため大学職員の求人をいくつもの転職サイトに掲載することが難しく、大学職員の求人があるサイト・ないサイトが存在します。大学職員に絞って転職活動をする場合は求人がある転職サイトを厳選して利用しましょう。

「大学職員になる」が調べた大学職員の求人を豊富に扱う転職サイト・エージェントは6つです。それぞれの転職サイト・エージェントごとに求人数・対象年齢・対応エリアなどの特徴があるので、転職サイトと転職エージェントの違いを理解して自分に合った方法を選びましょう。
- 転職サイトとは
-
転職サイトとは、企業や大学が求人を転職サイトに掲載することで転職活動中の方が閲覧して応募するサービスです。会員登録(無料)だけで利用できるサービスが多いが、応募書類や年収交渉などはすべて自分でやる必要があります。今すぐには転職しないけど、気になる求人があったら応募したい方におすすめ!
- 転職エージェントとは
-
転職エージェントとは、転職活動中の方と企業や大学の採用担当者の間に仲介者がいるサービスです。エージェントは主に申請書類の提出代行、非公開求人の紹介、面接対策、採用担当者からのフィードバック共有、年収交渉などを行ってくれます。今すぐ転職したい!仕事が忙しい!という方におすすめ!
転職サイト選びで迷ったらまずはdodaに登録しましょう。dodaならたくさんの大学職員の求人が掲載されているだけでなく、転職サイト機能と転職エージェント機能を自分で選択して利用することができます。
担当者によって相性が左右される点はデメリットですが大学職員への転職なら利用してほしい転職サイトNo.1です。
大学職員に応募するための応募書類を作成しよう
転職サイトで気になる求人を見つけたら応募書類を作成しましょう。大学職員への転職で提出が求められるのは主に職務経歴書(履歴書)と自己PR・志望動機です。転職では就活生と異なり「転職理由」を明確にしておく必要があります。
- 職務経歴書(履歴書)を書こう
-
職務経歴書にはいくつかの書き方があります。同じ業界に転職する場合は履歴書のように経歴に沿った記載をすることでこれまでの経験を可視化することができます。さまざまな業界を経験している場合は直近の実績や業務内容から記載することで即戦力としてのアピールをすることができます。
職務経歴書の書き方で迷った場合は、たくさんの転職希望者と企業・大学の採用担当者とやり取りをした実績のある転職サイトのテンプレートを活用しましょう。職務経歴書の作成ならリクルートエージェントが提供する職務経歴書エディター(無料)を利用すれば必要事項を入力するだけでかんたんに職務経歴書を作ることができます。

リクルートエージェントならキャリアアドバイザーが転職希望者の強みを伝える目線で添削(無料)してくれます。さらに、さまざまな業界・職種の職務経歴書テンプレートが約90種類も紹介されているので参考になります。
以下の記事では現役の大学職員が「大学生が抱える問題」を例に転職する際の志望動機の例文を公開しています。最近の大学生のキャンパスライフについて理解が深まるので参考にしてください。
大学職員の求人に応募する
応募書類を作成したら気になる求人に応募しましょう。大学職員の求人は採用人数が少ないため倍率が高くなる傾向があります。応募書類を提出したからといってすべての大学で面接に呼ばれるわけではないので、少しでも希望と重なる求人には積極的に応募しましょう。
求人掲載の期間中であっても採用候補者が決まれば途中で求人が取り下げられることがあります。また、急な人員補充が必要になった場合は掲載期間が短期間の求人が出ている場合もあるので定期的に転職サイトをチェックしましょう。
転職サイトの求人情報は日々更新されている!
転職エージェントを利用して、非公開求人の紹介を受けるのもおすすめです。少ない採用人数の場合、大学の採用担当者は大量の応募の中から書類選考をするのではなく、指定した属性の方に限定して非公開求人を紹介するよう転職エージェントに依頼することがあります。
転職エージェントとの面談を通じて「大学職員を希望している」「こんな経歴、強みがある」ことを事前に共有しておきましょう。
面接・年収交渉をする
応募書類が書類選考を通過したら次は面接です。大学職員の勤務は基本的に平日、場合によって土曜日出勤の大学もあるため、面接日は平日の9:00~17:00の時間帯を指定されることが多いです。
仕事をしている転職希望者は転職サイトを通じて大学の採用担当者と面接日の日程調整をする必要があります。大学側が採用決定までに期間がない場合は面接日を指定されることがあります。転職エージェントを利用している場合はエージェント経由で交渉しましょう。
平日に面接日が指定されやすいので調整しましょう!
転職希望者にとって年収交渉は重要です。希望する年収を提示してもらうためには自分の能力や経験を適正に判断してもらえるよう面接からしっかりアピールしておくことが大切です。大学職員の年収は年次や役職に応じて基本給が決まっているので転職後にどの位置でスタートするかが年収を左右するカギになります。
「自分で年収交渉するのは難しい」と感じる方はエージェントを利用して、希望年収を伝えながら交渉を代行してもらいましょう。
転職が決まったら退職手続きをしよう
転職先が決まったら現職の退職手続きを早めに行いましょう。担当業務の引継ぎや退職証明書の発行など事前に手配しておくことでスムーズに大学職員に転職することができます。
「上司に転職することを伝えるのは勇気がいる」と尻込みする場合でも転職に伴う退職の意思は必ず伝えなければいけません。退職代行サービスを利用する方法もありますが、まずは自分で退職の手続きをすることを検討しましょう。
転職エージェントでは退職手続きの代行を行うサービスもあります。エージェントに相談できる場合は退職手続きにあたって気をつけることなど相談しながら手続きしましょう。
大学職員の求人がある転職サイト・エージェントを利用しよう
大学職員の採用活動には民間企業のような潤沢な予算がついていないため、大学の採用担当者は求人を掲載する転職サイトや転職エージェントを厳選して利用しています。私立大学や国立大学はそれぞれ利用している転職サイトに傾向があるので、ご自身が希望する大学の求人がある転職サイトを利用しましょう。
私立大学の求人が多い転職サイト
私立大学の求人がたくさん掲載されているのはdodaです。dodaで「学校法人」と検索すると600件以上の求人情報がヒットするだけでなく、全国各地の求人情報を見ることができます。
首都圏の大学だけでなく地方都市などに存在する大学も幅広く取り扱っているのが特徴です。
国立大学の求人が多い転職サイト
国立大学の求人がたくさん掲載されているのはマイナビ転職です。マイナビ転職には東京大学や京都大学、東北大学など旧帝大といわれる受験偏差値の高い難関大学の職員求人が掲載されています。
私立大学ではなく国立大学に勤務したい方はマイナビ転職を利用してみましょう。

国立大学と私立大学では同じ大学職員でも年収に大きな違いがあります。私立大学の中でも年収が高いとされる関西大学などでは年収1,158万円と国税庁が公開した日本の平均年収である461万円を大きく上回ります。私立大学と国立大学の年収ランキングは以下の記事で詳しく解説しています。
ハローワークを利用した転職活動
転職においてハローワークを活用して転職活動を行う方法があります。ハローワークの窓口かインターネットで「求職申込み手続き」を行うことでハローワークが提供するインターネットサービスを利用することができます。
ハローワークインターネットサービスでは全国の求人情報を検索して閲覧することができます。しかし、大学職員への転職を希望している場合は正社員の求人だけでなくパートタイムや任期付きなどの求人が多いため理想の求人が掲載されていない可能性があります。
民間企業が運営する転職サイトや転職エージェントではなく、ハローワークの窓口で相談したいという方は利用してみましょう。

大学職員への転職で具体的なイメージがもてないときは実際に大学職員に転職した方に話を聞いてみることが効果的です。以下の記事では大学職員に転職した方にインタビューを行った内容を公開しているので参考にしてください。
大学職員の求人は時期によって変動がある

大学は4月から翌3月までの年度単位で業務が動いているため、4月入職のスケジュールに合わせて採用活動を行います。そのため年度初めの4月以降に転職の求人が増加しはじめ、年度末を迎える3月頃にかけて求人が減少する傾向があります。
9月以降は新卒採用の内定者も決定するため、年度の採用計画に基づいて追加の求人が転職希望者向けに掲載されることがあります。年度末でも突発的な人員補充などで求人がでる可能性があるのでこまめに転職サイトで求人情報を確認しましょう。
【年代別】大学職員への転職で求められる能力
大学の会計では入学定員の関係から年間の収支が一定になりやすく、大学職員は年功序列で給与が上昇する給与体系のため比較的安定している職種です。そのため20代の若手が転職する場合と40代以降の転職では求める能力や期待する項目が異なります。
新卒採用とは違い、転職の場合は即戦力を求めている求人が多く存在しますがその中でも年代別に特に重視している点を理解して志望動機や職務経歴書を作成しましょう。
志望動機や職務経歴書の書き方が分からない場合は以下の記事で書き方の型を公開しています。初めての転職活動でよく陥る失敗についても紹介しているので参考にしてください。
20代で大学職員に転職するなら成長性・積極性が求められる
大学職員が働く大学業界は教育だけでなく研究にも関わる特殊な業界のため、スペシャリストだけではなくゼネラリスト(幅広い知識に精通して多角的な視野で物事をとらえる人)が求められます。大学業界では業界用語として大学で教育・研究活動を行い、つとめる(努める・務める・勤める)人のことを「大学人」(だいがくじん)と呼びます。
若手の20代で大学職員に転職する場合は、いち早く大学業界に慣れて社会人として成長することが期待されます。大学の根幹を支える大学職員(総合職)として成長性・積極性が重視されるので転職活動ではこれらの能力が備わっていることをアピールしましょう。
20代の転職は成長性・積極性が重要!
以下の求人はリクナビNEXTに掲載されている大学職員の「求めている人材」箇所です。若手のうちから積極的に挑戦してチャレンジする人物を求めていることがわかります。

\ 公式サイトに移動します /
30代で大学職員に転職するなら即戦力が重視される
大学職員の仕事は授業運営補助や会計業務、人事業務などの通常業務だけでなく、さまざまな改善・改革に向けたプロジェクトやワーキングの運営実施まで多岐にわたります。改革プロジェクトには大学職員だけでなく、大学教員も参加することがあり、教職員が一丸となって検討します。
30代で大学職員に転職する場合は、これまでのキャリア経験を活かして臨機応変な対応や改革案などの企画・提案ができる即戦力が求められます。これまでのキャリアを通じて困難を乗り越えた経験や推進したプロジェクトなど実績を交えてアピールしましょう。
30代の転職は即戦力が求められる!
以下はdodaに掲載されている大学職員の求人です。人事部での採用を予定しており即戦力を求める求人ですが対象となる方として「業務改善や制度改革に積極的に取り組み臨機応変な対応が可能な方」と記載されています。

\ 公式サイトに移動します /
大学職員の転職で求められる能力について、面接で必ずされる質問を知っておくとイメージしやすいです。面接官はどのような部分をみて選考しているのかについてわかりやすく解説しています。
40代で大学職員に転職するなら専門性が求められる
大学職員の仕事には民間企業と同じように法務・総務・人事・経理など会社の事業運営に必要な業務があり、大学や学校法人全体のコーポレート機能を所管する部署があります。このほかにも広報部や国際部など社会への情報発信や海外進出に向けて部署が新設されることがあります。
40代以降で大学職員に転職する場合は特定分野の専門的な知識・経験を有した方を対象としたエキスパート人材の求人が多く掲載されています。民間企業などで培った専門性を活かして大学の管理職として活躍することを念頭に職務経歴書や面接ではアピールしましょう。
まとめ
大学職員に転職するなら以下の順番で準備をする必要があります。まずは転職サイトを利用して自分の力だけで転職活動を進めるのか、転職エージェントを利用して求人応募や交渉を代行してもらうのかを決めましょう。
内容 | おすすめ対策方法 |
---|---|
1.自己分析 | リクナビNEXT「グッドポイント診断」 |
2.転職サイトに登録して求人を探す | 大学職員の求人があるサイトに登録 |
3.応募書類の作成 | ひな形を参考に経歴をまとめる |
4.求人に応募する | 自分で応募 or エージェントが代行 |
5.面接・年収交渉 | 年収交渉はエージェントに依頼 |
6.退職手続き | 自分手続き or 退職代行サービス |
大学職員への転職活動で注意しなければいけないポイントは求人が掲載されているサイトが限定されていることです。大学の活動資金の源泉は学生が納める学納金(学費)や国からの補助金のため、使用目的を明確・適正にする必要があり、大学職員の採用活動に過剰な予算配分はされません。
大学の採用担当者は限られた予算内で毎年の採用活動を行う必要があるため、すべての転職サイトに求人を掲載するわけではなく転職サイトによって求人の多い・少ないがあることを理解しておきましょう。
大学職員の転職求人が掲載されているおすすめのサイトは以下の6つです。
転職サイトが多すぎて迷ってしまう場合はdodaを利用しましょう。dodaなら大学職員の求人が豊富なだけでなく転職サイト・エージェントの両方の機能があるため自分にとって最適なサービスを選択することができます。
エージェントを利用することで年収交渉や退職代行などの相談にも乗ってもらえるのでおすすめです。
大学職員に転職するなら年代ごとに求められる能力を意識しましょう。これまでのキャリアを踏まえて魅力的な職務経歴書を準備しておくことが大切です。
- 20代の転職で求められる能力は成長性・積極性
- 30代の転職で求められる能力は即戦力
- 40代の転職で求められるのは専門性
大学職員への転職活動で転職希望者の多くが抱える悩みに「大学職員の仕事の様子があまりわからない」というものがあります。大学職員への志望動機や仕事の様子を知るためにはエージェントの利用だけでなく、実際に大学職員から話を聞いてみることが大切です。
当記事ライターの現役大学職員トキはオンライン相談(無料)を行っているので、現役の大学職員に相談したいという方は以下の「大学職員になる」公式LINEからご連絡ください。
今なら友だち登録で「ESの書き方マニュアル&ワークシート」無料プレゼント中!
\ ES添削・模擬面接なども可能 /