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大学職員は休みが多い!?夏季休暇や年末年始休暇の長期休暇を調べてみた

大学職員がホワイトで転職人気な理由
この記事の監修者
大学職員トキ
土岐 光(大学職員)

関東の私立大学に勤務する現役の大学職員。多数のWebメディアで監修・執筆の実績あり。これまでに100名以上の就職・転職支援を実施して10名以上が大学職員に内定。大学職員の情報をYoutubeで発信。

ホワイトな職種として知られている大学職員ですが、「就職活動をしている頃は大学職員なんて知らなかった」という方も多いのではないでしょうか。

特に転職で大学職員を目指す方に理由を聞くと「ワークライフバランスがとりやすい」などの理由があげられています。

銀行員や公務員から転職する方が多い大学職員ですが、今回、大学職員が「ホワイトな職業」と言われる理由を調査しました。

大学職員への転職を目指している人が話してくれた理由
  • ワークライフバランスがとりやすいから
  • ノルマがないから
  • 高年収だから

この記事では、実際に転職した大学職員へのインタビューや東洋経済の就活四季報などの情報を通じて、大学職員が転職先として人気を集める理由を解説します。

さらに、当記事ライターの現役大学職員トキが現役の大学職員目線で「あまり知られていないデメリット」についても紹介します。

目次

大学職員は夏季休暇や年末休暇など休みが取りやすい職業

大学職員は休みが取りやすい

大学職員には、有給休暇のほかに夏季休暇や年末年始休暇が与えられているため、年間を通じて休みが取りやすいといえます。

東洋経済新報社が出版している「就職四季報総合版2026.2027年度版」に掲載された大学職員の休暇日数と有給取得率は以下のとおりです。

大学職員の長期休暇
大学名夏季休暇年末年始休暇
慶應義塾大学年末年始休暇と合わせて9日間夏季休暇と合わせて9日間
早稲田大学連続9日間12月29日~1月5日
北里大学5日間12月29日~1月3日
立命館大学10日間5日間
明治大学22日間12月26日~1月7日
法政大学8月13日~8月19日12月27日~1月6日
中央大学20日間12月25日~1月4日
立教大学春夏秋冬で季節休暇計32日春夏秋冬で季節休暇計32日
東洋大学23日間9日間
龍谷大学8月11日~8月18日12月28日~1月5日
神奈川大学14日12月28日~1月5日
昭和大学6日12月29日~1月3日
出典:就活四季報総合版2026.2027年版 東洋経済新報社

大学の場合、夏休みや冬休みなど学生がキャンパスにいない期間があるため、その期間に夏季休暇や年末年始休暇を設定することで休みを取りやすくなっています。

連続した休暇だけでなく、一定の期間の間で好きな日に休みを取ることもできるので自分や家族との予定を調整しやすい特徴があります。

大学職員トキ

長期休暇が長いのは土曜出勤日があるから!

大学職員は土曜出勤がある大学も!

土曜日も勤務日となっている大学の場合、年間の労働時間を調整するために長期休暇の日数が長く取られています。毎週土曜出勤があるわけではなく、当番制で月に1日くらいのペースで出勤します。

授業実施期間は土曜日でも授業開講があるため、大学職員は完全週休二日ではありませんが、その分、長期休暇を長めに取ることができます。

家族旅行や帰省など「長期でまとまった休みが欲しい」という方には向いている働き方といえるでしょう。

大学職員は有給休暇の日数が平均以上に与えられている

厚生労働省が公表した「令和6年就労条件総合調査の概況」によると、平均の有給休暇日数は16.9日となっており、このうち労働者が取得した日数は11.0日です。

東洋経済新報社が出版している「就職四季報総合版2026.2027年度版」に掲載された大学では、多くの大学で有給休暇が20日間付与されており、平均の16.9日を上回っています。

有給休暇の取得状況もほとんどの大学が付与された日数の半数以上を取得している状況で、ライフワークのバランスが取りやすいことが分かります。

大学職員の有給休暇
大学名有給取得状況
慶應義塾大学14.7日/21日
早稲田大学15.4日/20日
北里大学14.2日/20日
立命館大学11.9日/10日
明治大学15.1日/20日
法政大学13.3日/20日
中央大学NA/20日
立教大学13.0日/20日
東洋大学15.1日/20日
龍谷大学11.2/20日
神奈川大学10.8日/20日
昭和大学12.0日/20日
出典:就活四季報総合版2026.2027年版 東洋経済新報社

大学職員は年功序列で高年収になる

大学職員の年収は高い

文部科学省が公表しているデータでは、国立大学で働く大学職員の平均年収は614万円でした。

国立大学の職員年収ランキングでは、トップの東京大学が約700万円という結果となり、残業や役職手当など人によってはさらに年収が上回るケースもあるでしょう。

国立大学の職員年収ランキング
順番大学名平均年収
1位東京大学699万円
2位お茶の水女子大学673万円
3位東京外国語大学671万円
4位一橋大学670万円
5位大阪大学669万円

私立大学の場合、初任給は民間企業と比べてやや低い傾向にありますが、年功序列で年間の昇給額が大きくなる傾向にあります。

勤続年数が増えるにつれて、年収も上がる傾向があるため、大学職員として長きにわたって活躍したい人には向いているといえます。

大学職員の給料・ボーナスをわかりやすく具体的に解説しているので、以下の記事を活用してください。

大学職員トキ

インセンティブがないので大幅な年収アップはない!

大学職員にインセンティブ給与はない

大学職員には「売上の○%をバック」というような成果に応じて報酬が変わるインセンティブ給与がないので、短期間で大幅に年収が上がることはありません。

「営業成績を上げて若いうちから稼ぎたい」という方にはあまり向かない給与体系といえるでしょう。

大学職員のボーナスは80万円~100万円以上というアンケート結果

大学職員も民間企業のようにボーナス支給があります。

ボーナスの支給時期は夏と冬の年2回で支給されることが多く、年収に大きく影響します。

当記事ライターの現役大学職員トキがXで「大学職員のボーナスはいくら?」とアンケートを実施したところ、以下の結果となりました。

「結果だけをみる」の選択肢を除くと、80万円~100万円以上という回答が最も多い結果となりました。

筆者実施アンケート:大学職員のボーナス

大学職員のボーナスは業績によって毎年金額が上下することはなく、給与規程に沿って支給されます。

労働組合のある大学では、春闘を通じて学校法人とボーナスの算定月数などを毎年、協議している大学も少なくありません。

「ボーナスを決めるうえで、景気の影響を受けにくい」というのが大学職員の特徴です。

大学職員トキ

大きく下がりにくい分、ボーナスが一気にあがることはないよ!

国立大学で働く大学職員の良いところ

国立大学で約10年間勤務した大学職員に「国立大学の良いところ」をインタビューしたところ、以下の3つの魅力について教えてくれました。

国立大学の大学職員の魅力
  • 地方では大学名(勤務先)で名が通る
  • 若いうちからいろいろな業務を経験できる
  • 職場には落ち着いた雰囲気の人が多い

国立大学は、大学の中でもブランド力が高いことから、勤務先の名が通るということで誇りをもって仕事をしている方が多いそうです。

新卒で国立大学の職員になった場合、2年から3年の短いスパンで部署異動を繰り返すことで幅広い業務を経験することができます。

国立大学に勤務する大学職員は公務員志望だった方も多くいることから、落ち着いた方が勤務しているようです。

国立大学の大学職員を目指すための対策方法は、以下の記事ですべて解説しているので活用してください。

大学職員の仕事では営業ノルマがない

大学職員はノルマがない

大学職員への転職を目指す方の中には、営業職から転職する方も多くいます。

大学職員への転職を考えた理由を聞いてみると「大学職員は営業ノルマがないから」ということでした。

実際に地方銀行員から大学職員に転職した方にインタビューした際も、「営業ノルマがない環境に驚きながら、日常的に追い詰められる感覚がないのでホワイトな職場だと感じた」と教えてくれました。

大学職員モモ

個人に営業ノルマが課されることはないわ!

大学職員の仕事は、年度単位で動くため、毎年必ずやらなければいけない業務が多くあります。

基本的にチームで仕事をするので、個人に営業ノルマが課せられるということはなく、専任職員といわれる大学職員はチームの業務進捗を管理しながら、自分の担当業務を進めることになります。

大学職員トキ

数値目標を管理している仕事もあるよ!

部署によっては数値目標がある場合も!

大学職員が働く部署によっては、数値目標を掲げて仕事をする場合もあります。例えば、補助金を獲得するための業務や寄付金を集める業務では、年度初めに目標を設定して全員で取り組みます。

個人にノルマがあるわけではありませんが、組織で目標を掲げて仕事をする場合もあるので理解しておきましょう。

大学職員の仕事は季節職業で年度末には残業がある

大学職員の年間業務量グラフ
当記事ライター(現役大学職員)の経験に基づくグラフ

大学は4月から始まり翌年3月で終わりを迎える年度制度を採用しています。

大学によっては、半期ごとで学期を区切るセメスター制度を導入していますが、基本的には大学職員の仕事も年度単位で進めています。

つまり、大学職員の仕事は季節によって業務量や繁忙期が変動する「季節職業」といえるでしょう。

年度末と年度初めは準備があるので業務も忙しい!

ホワイトと言われている大学職員も業務の繁忙期があります。

年度を締める業務を行う年度末(2月~3月)や新年度を迎える時期(3月~4月)にかけては、どうしても業務量が多くなり1年間の中で最も業務負荷がかかる時期です。

業務量に応じて、残業も発生するので2月~4月頃にかけては多くの部署で残業が発生していることを知っておきましょう。

大学職員トキ

転職初年度や異動1年目は大変かも!

大学職員の仕事は1年間やって理解が深まる

年度単位で仕事をすすめる学職員の仕事は、4月から翌年3月までの1年間かけて業務をやり遂げて初めて一人前になるという習慣があります。そのため、すぐに業務理解が追い付かないこともあり、人事異動などで担当替えになったり、転職した1年目などは「まずは最初の1年間」を頑張って乗り越える必要があります。

大学職員の年度末業務はブラックかもしれない

大学職員は超ホワイトと言われていますが、年間を通してみると月によって残業時間は大きく変わります。

特に年度末の時期は業務量が多くなり、残業も発生するので「超ホワイト」というイメージだけを持っているとギャップを感じるかもしれません。

部署ごとの年度末の仕事内容

学生と接する部署(教務課・学部事務室)

卒業に向けて学生の学籍情報の更新や卒業式の準備などがあります。ほかにも入試を経て入学手続きを終えた受験生を新入生として迎えるための各種準備を行います。

学校法人の経営を行う部署(財務部・経理部・総務部)

決算に向けて、仕訳伝票の整理や各種振替を行い、決算報告書の作成を行います。決算後には監査法人の監査が実施されるため監査対応の準備などを行います。

大学職員トキ

私も年度末は残業しています!

参考として、当記事ライターの現役職員トキの年度末の残量業は以下の通りです。

年度末/年度始め忙しさ残業時間
2月(年度末)20時間/月
3月(年度末)45時間/月
4月(年度始め)50時間/月
当記事ライターの異動1年目の残業時間

人事異動や派遣職員の交代時期などで人手が足りない場合は、限られた人数で決まった量の業務を行うことになるためハードな業務スケジュールになります。

しかし、「毎日終電で帰る」ということはなく、予定がある場合は1週間の業務スケジュールを調整することで早めに帰る日をつくることができます。

夏の時期は超ホワイトで休暇を楽しむことができる

季節職業の大学職員は年度末から年度始めにかけての業務量が多くなりますが、夏の時期は比較的、業務量が落ち着いています。

6月~9月は今後の改革にむけた検討などを行う仕事が多く、新カリキュラムの検討や新しい奨学金制度の検討などを行います。

業務量が落ち着いて、閑散期をむかえる夏の時期は、仕事のスケジュールを立てやすく夏季休暇もあるので「まとまった休暇」を取得して海外旅行などに出かける大学職員もいます。

家族との時間を大事にしたり、ライブやイベントに合わせて休みを取りながら「推し活」を楽しんだりとワークライフバランスを取りながら過ごすことができます。

大学職員の働き方は「年間を通じてメリハリのある働き方をしたい」方にとってはぴったりの職業といえます。

大学職員は全国転勤がないから人生設計しやすい

大学職員は学校法人に雇用されて大学で勤務することになります。

大学職員はキャンパスの数だけ勤務地がありますが、多くの大学では1つのキャンパスだけで大学運営をしていたり、同一県内・隣接県内でキャンパスを設置しているため勤務地が限定されています。

キャンパスの変更には土地取得・建物構築・工事費用など多額の費用がかかるため、勤める間にキャンパスがコロコロ変わることはなく、1つのキャンパスを何十年間も使用することになります。

大学職員は転勤先が急に増えることが少ない!

大学職員の勤務地は「キャンパスがある場所」に限定されるため、全国各地にキャンパスを構える一部の大学を除いて全国転勤がない職業という特徴があります。

全国転勤の可能性がないので、マイホームの購入や子どもの通学エリアを見越した移住など人生設計がしやすく人気を集めています。

中途採用で大学職員に転職を希望する方の多くは、結婚や子どもの誕生などライフイベントを経て、今後の人生設計を見据えて転職を考えています。

大学職員トキ

大学だけでなく、付属校の勤務地も確認しよう!

勤務地は大学だけでなく付属校もチェックしよう

転職を考えている学校法人が付属の高校や中学校を設置している場合は勤務地となる可能性があるので確認しておきましょう。大学職員は学校法人に雇用されているので、付属校に勤務する可能性もあります。

中途採用で大学職員に転職するための求人はある

大学職員に転職するために

これからの大学業界は18歳人口の減少などの影響を受けて、大きな変革の時期に差し掛かっています。

毎年、新卒採用を行う大学もあれば、中途採用を強化してさまざまな経験を積んだ社会人を大学職員として迎え入れようとする大学もあります。

大学職員に転職するためにはどうしたらいいですか?

転職求人を定期的にチェックしてエントリーしましょう!

転職活動を始めたばかりの方が間違いやすいポイントは以下のとおりです。

大学職員への転職で勘違いすること
  • 転職求人がずっと掲載されると思っている
  • 同じ大学が毎年求人を出し続けると思っている
  • どの転職サイトでも同じ転職求人があると思っている

大学は年度ごとの予算に基づいて、活動を行っているので「大学職員の採用活動」にも予算があります。

つまり、大学職員の採用活動は民間大手企業のように多額の予算や広告費をかけて募集活動を行うことができません。

  • いい求人から応募が殺到して掲載期間までに募集を終えることもある
  • 人事戦略が変われば翌年から中途採用を行わないこともある
  • 予算に限りがあるので転職サイトを厳選して求人を載せている

大学職員への転職を成功させるポイントは上記の3点を理解して、中途採用のチャンスがあればチャレンジしてみることです。

当記事ライターの現役大学職員トキは、毎月の大学職員の求人をチェックして、以下の記事にまとめています。

気になる大学の転職求人を探す時は以下の記事を活用してください。

まとめ

大学職員の働き方は年間を通じて業務量の変化はあるものの、閑散期には夏季休暇や年末年始休暇などの長期休暇が取りやすく、ライフワークバランスを重視したい方には向いているといえるでしょう。

さらに、有給休暇の日数も日本の平均よりも多く与えられており、家族との時間や趣味を大事にしながら仕事とのバランスを保つことができます。

一方で、年度末から年度初めにかけての2月~4月頃は業務が集中して、残業が発生することもあります。

休みが取りやすく、個人の営業ノルマもないことから大学職員の働き方が魅力的だったとしても、仕事が楽なわけではありません。

利害関係が異なる人々の間で調整をしたり、学生対応では答えのない問いに向き合い続ける場面もあります。

しっかりと大学職員の業務内容を理解して、自分のイメージと大きなギャップを起こさないように準備を進めましょう。

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